さかさまバニーからさかさ魔法を解く方法

よく食べよく放浪するOLの雑記ブログ

イギリスの新紙幣&映画「イミテーションゲーム」の感想

 

アラン・チューリングがイギリス紙幣にーーー!!うおおおお!!(大興奮)

はい。

ちょっと前に日本紙幣も大幅に刷新するニュースがありましたが、イギリスが新しい50ポンド紙幣のデザインについて発表しましたね。

新紙幣の「顔」になったのは、約1000人の候補者、約23万件の推薦の中からの「選ばれし者」アラン・チューリング氏。

アラン・チューリングは、コンピュータやAIの父と呼ばれる他、第二次世界大戦終結を2年はやめ1400万人以上という多くの命を救ったと言われる数学者です。とにかくめっちゃくちゃ私たちの今の生活やイギリスへの影響を与えた人ということです。ステキな人選!!

実は最近、TSUTAYAプレミアムで週に2-3本映画を見ているのですが、先日(今更ながら)みた「イミテーションゲーム」という映画の主人公がアラン・チューリングだったので、ニュースで見て本当に大興奮しました。

イミテーションゲーム、本当に素晴らしい映画なので見てない方はぜひ、この機会に…!!

f:id:xherox:20190707192559j:image

「イミテーションゲーム エニグマと天才数学者の秘密」

日本語サブタイトルが絶妙にクソダサなので正直そこまで期待していませんでしたが、ごめんなさい。食い入るようにずっと鑑賞してしまいました。

【作品概要】

第2次世界大戦時、ドイツの世界最強の暗号エニグマを解き明かした天才数学者アラン・チューリングの波乱の人生を描いた伝記ドラマ。劣勢だったイギリスの勝利に貢献し、その後コンピューターの概念を創造し「人工知能の父」と呼ばれた英雄にもかかわらず、戦後悲劇の運命をたどったチューリングを、ベネディクト・カンバーバッチが熱演する。監督は『ヘッドハンター』などのモルテン・ティルドゥム。キーラ・ナイトレイをはじめ、『イノセント・ガーデン』などのマシュー・グード、『裏切りのサーカス』などのマーク・ストロングら実力派が共演。

第2次世界大戦下の1939年イギリス、若き天才数学者アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)はドイツ軍の暗号エニグマを解読するチームの一員となる。高慢で不器用な彼は暗号解読をゲーム感覚で捉え、仲間から孤立して作業に没頭していたが、やがて理解者が現れその目的は人命を救うことに変化していく。いつしか一丸となったチームは、思わぬきっかけでエニグマを解き明かすが……。

引用元:https://movies.yahoo.co.jp/movie/350926/

ストーリーには派手なヤマがないのでわかりやすく面白い話というわけではないのですが、目が離せず感動をせざるを得ない、そして考えさせられる部分が多くある名作でした。【この先ネタバレあり!】

この映画、エニグマ解読までのストーリーかと思っていたのですが、解読後の方が重かった。解読した後も単純なハッピーエンドやヒーロー列伝になるわけではなく、ナチスドイツの作戦がすべてわかるようになったからこそナチスドイツの作戦を知りながら、人命を見殺すという重すぎる良心の呵責を彼らは強いられたのです。というのも、イギリスがエニグマを解読したことがドイツにバレると、せっかく苦心して解いた暗号を変えられてしまうから。全ての作戦を阻止せず、より多くの人命がかかっていたり重要な作戦は阻止しながら、殺される人がいることを知りながら一部の作戦は見過ごさなくてはならなかったのです。恐ろしい心理戦です。

とはいえ彼の功績は大きく、イギリスは戦勝国となりました。しかし終戦後、「国を救った英雄」になってもいいくらいのことをしたにも関わらず、チューリングの実績は政府内部で抹消され、同性愛の罪に問われ(当時イギリスでは同性愛は罪だった)、科学的去勢をうけ、偏見と非難を浴びながら最後には自殺して41歳という短い激動の生涯は幕を閉じました。

この映画、何がすごかったかというと、ストーリーもそうなのですが、やはり役者陣の演技力。特にベネディクト・カンバーバッチは本当にすごかったです。

普通じゃない、誰にも理解されない、決して誰からも認められない--あらゆる自分の特異性を理解しながらもブレずに我が道を生きているように見えたアラン・チューリングが終戦後、同性愛の罪で科学的去勢を受け精神衰弱し、「独りになりたくない」と元婚約者に弱音を吐くシーンは凄まじかったです。

チューリング「僕も普通になりたかった」

ジョーン「…今朝私は、消滅したかもしれない街の電車に乗った。あなたが救った街よ。死んでいたかもしれない男から切符を買った。あなたが救った人よ。仕事に必要な科学研究の資料を読んだわ。あなたがその基礎を築いたのよ。あなたが普通を望んでも、私は絶対にお断り。あなたが普通じゃないから、世界はこんなにもすばらしい

チューリング「本当にそう思う?」

ジョーン「こう思うの…時に誰も思いもしなかった人物が、誰も思いもしなかった偉業を成し遂げるって」

このジョーンのセリフが救いになるのかなと思いきや、のちにチューリングは自殺します。

「普通じゃない」って素晴らしい。

そう人は言うけれど、「普通」って何なのでしょう。やはり人は互いにレッテルを貼り合い、「普通」でない人を常に孤独にしてしまっているのかもしれません。タイトルの「イミテーションゲーム」は、作中でチューリングが刑事とやっているイミテーションゲーム

イミテーションゲームとは、コンピューターの思考能力を評価するために行なわれるゲームのことである。人工知能(AI)の開発に利用される。

コンピューターと人間に同じ質問をして、それぞれがどちらの回答であるかを隠し、第三者に提示してどちらがコンピューターの回答であるかを判定させるというものである。人間とコンピューターの区別が付かないならば、そのコンピューターは優秀である(より人間に近い)とされる。

引用元:weblio辞書

を意図するものであると同時に、言葉通り「普通」を模倣し「普通」を求めたチューリングの人生を示唆しているものだったのかもしれませんね。ああ、書きながら思い出してまた泣ける…死んでから認められたって全然報われないだろうけど、紙幣になったのは少しいいニュースでした。

 

にほんブログ村 OL日記ブログへ
にほんブログ村